台湾 台中  2011年 10月 3日 〜 10月 6日


2011年夏にジェット・スター・アジア航空が関空就航一周年記念キャンペーンで、関空−台北が諸経費込みで
約\18000だったので、10月3日〜11日の日程の関空−台北往復航空券を購入して台湾へ行って来ました。今年
は中華民国歴100年という事で、10月10日の建国記念日(双十節)に台北で盛大な行事があるそうなので、3日
〜6日は台中へ滞在し、6日に台北へ移動して11日に帰国する旅程にしました。

台中へ行く事にしたのは、2007年の高雄旅行では通過するだけだった台中の街を自分の足で散策したかったか
らです。さらに言えばその時に撮った台中駅の駅舎の写真が手ぶれだったのも、心に引っ掛かっていました。

このページは台中旅行の記録ですが、結論を先に言えば大した見所はありません。日本統治時代に出来た新し
い街なので、台南ほどには歴史的な名所旧跡がないのです。その点は高雄も同じですが、大都市としての魅力
で比較すると高雄の方が上です。よほどの台湾好きでない限り、台中は観光目的で行く街ではないでしょう。
しかしながら適度な規模の都市で、住むには良い街だと思いますが。


ジェット・スター機 搭乗ゲート


関空におけるジェット・スター機の搭乗ゲートは、昨年と同じく9番でした。北ウイングの搭乗ゲートの中で
は一番端、つまりターミナル・ビルから一番遠い位置にあるので使用料金が安いのでしょうか。桃園国際空港
の到着ゲートも第一ターミナルの一番端でした。


予約したホテルは台湾鐵路台中駅前の立地なので、統聯客運の台中行き高速バスを選択しました。運賃は240元
で、所要時間は約2時間です。

当初は台湾高速鐵路に乗るつもりでしたが、桃園空港から台湾高速鐵路で台湾鐵路台中駅へ行く場合は、空港
バス→高鐵→台鉄普通電車、と乗換えなければならず、乗換え時間も含めると1時間半はかかります。手荷物
を持って移動する立場としては乗換えの少なさを優先しました。

ところで第一ターミナル・ビルのバス乗車券売場及び乗車場所は、ビルの改装工事に伴い移転していました。
詳細は番外編2「桃園国際空港から台北市内へ」をご覧下さい。


桃園国際空港発台中行高速バス


写真の通りの新型バスで、車内は三列シートで液晶テレビ装備。このバスに2時間乗って240元≒650円です。

統聯バス内部



バスの台中駅前降車場所は、今回の宿泊先「楽府大飯店」の真ん前でした。統聯バスを選んで大正解!(^。^)

台中駅前降車場所



下が翌日に撮影したホテルの外観です。11階建ての細長いビルの一階正面には他の店舗が入居しており、ホテ
ルの玄関は左側面の路地を入った所にあります。某ホテル予約サイトで、一泊2000円強で予約しました。

楽府大飯店 建物正面


ホテル玄関



ロビーには無料で使えるPCが置いてあります。ロビーに自転車が置いてありました。まさか、従業員が通勤
で乗って来た私物の自転車をロビーに駐輪している事はないと思います。恐らく客に貸し出す為でしょうが、
ホテルのホームページに自転車レンタル・サービスの事など書いていません。商売の下手なホテルですねぇ。

ロビーとフロント



建物や部屋の調度品、設備等は相当に年期が入っておりました。泊った部屋が最上階の11階だったからかもし
れませんが、風呂場でお湯の蛇口を回してからお湯が出るまでに3分はかかりました。電気ポットはスイッチ
のロックが壊れていて、スイッチを押している間しかヒーターがオンにならないので、お茶を飲む時はカップ
一杯の最小限の水を入れて、お湯が沸くまで指でスイッチを押し続けました。

客室 ドア側


館内は無線LAN無料との事でしたが、私の部屋ではネットにアクセスできません。Ipodを持って電波の状況を
調べると、ドア付近ではかろうじて送受信できました。私の場合、Ipodだったのでドア付近に立って用件を済
ませましたが、もしノートPCを持っていったなら、「無線LANの電波の入る部屋に変えろ」とフロントに文
句を付けるところでした。


客室 窓側


冷蔵庫は正常に動作しました。テレビは液晶の壁掛式でした。しかし取付け位置が悪い。ベッドに寝転がって
見る場合、液晶画面を斜めから見る事になりますし、椅子に座って見る場合は上半身を左へ90度ひねらなけれ
ばなりません。客がどの位置から見る事を想定して、この液晶テレビをこの位置に取付けたのでしょうか?


窓からの眺め


窓から台湾鐵路の線路が見えます。列車がガードを通過する時のガタンガタンという騒音がけっこう聞えまし
た。ガラス窓の内側に板戸があるのは防音の為だと思いますが、板戸を閉めると外光が完全に遮蔽されますし、
板戸を開けた状態でも窓の採光面積が半分になってしまいます。けっして狭い部屋ではないのですが、板戸の
ために窓の採光面積が小さくなり、心理的には圧迫感を感じました。

という訳で、ホテルの選択には若干の悔いが残りましたが、一泊2000円強なら文句は言えません。北京では一
泊3000円もしながら冷蔵庫が無いホテルがありましたから、それに比べれば値段相応の内容だと納得しており
ます。


ホテルを出たら、さっそく台中の街歩きです。台鐵台中駅から北西方向に広がる旧市街地区の地図を見ると、
北東から南西方向に伸びる細長い公園が何本かあります。これは川に蓋をした暗渠の上を公園にしたもので、
台中駅に一番近いのが緑川です。この川は台中駅前で突然地上に姿を現しますが、それまでどこをどう流れて
来たのか、地図から読みとる事ができません。緑川の北を流れる柳川は、中正公園から中正路までが暗渠化さ
れています。さらにその北を流れる梅川は、私のガイドブックの台中中心部の地図では全部暗渠化され、地図
では緑の帯の公園で表現されています。どの川も水質はドブ川でした。

緑川



麻園頭渓は暗渠化されておらず、地上を流れる川です。この川も水質はドブ川でした。台中市を本拠地とする
プロ野球チームが優勝したとしても、台中市の川に飛込むファンはいないと思われます。

麻園頭渓



地図を見ると市内には大きな公園がいくつかありますが、台中公園は日本統治時代に作られたそうです。上の
写真で紹介した緑川は台中駅前から北は暗渠化され、地図の上では忽然と姿を消しておりますが、台中公園の
池の水は、地下のどこかを流れている緑川へ通じているかもしれません。

台中公園の池



台中公園に下の写真のような碑がありました。どれほど貴重なものなのかと思って「台湾 測量」でググると
「日本の測量史」というサイトの「台湾の測量」というページが見つかりました。歴史的に貴重なもののよう
です。

>1900年(明治33)から1904年(明治37)にかけ…中略…台湾総督府の臨時台湾土地調査局によって三角測量
>が採用されました。測量原点は台中に設け天測で位置が決定、基線は長さ1キロメートルのものが9ヶ所設
>置され20メートル鋼巻尺で測定されました。

臺湾測量三角原点紀念中心碑



次に紹介するのは、台中駅徒歩圏内で(多分)最大の繁華街「一中街商圏」です。客層は若者が多く、台北の
「西門町」に相当する街だと思われます。

場所は台中公園の北側。東西は双十路一段と三民路三段、南北は台中公園と錦新街に囲まれた南北に細長い長
方形のエリアです。双十路と三民路の中間を南北に走る一中街という通りがメイン・ストリートで、エリアの
真ん中には街の名称の元である国立台中第一高級中学があります。育才街から三民路を西に渡った所には国立
台中技術学院があり、街を闊歩する若者の発生源はこの両校だと思われます。育才北路から三民路を西に渡っ
た所には中友百貨店があるので、中友百貨店も含めてこのエリアを中友商圏と呼ぶガイドブックもあります。

育才街


育才街と太平路の間の路地裏


一中街


一中街と育才南路の交差点付近の屋台街


ここの屋台については「台中食事編」で紹介します。


一中街を北に歩いて錦新街を渡ると、ショッピング・モールの「益民一中商圏」があります。

益民一中商圏(二階から)


益民一中商圏(地べたから)


益民一中商圏は、南北は錦南街と錦新街、東西は三民路と双十路に囲まれたブロックの中心部にあり、新しく
開発されたようで、2011年10月時点でテナントの入居率は7,8割といったところでした。「一中街」は通り
の名称、「一中街商圏」は一中街を中心に広がる繁華街の名称、「益民一中商圏」は一中街商圏に隣接する
ショッビング・モールの名称ですので、混同しないよう注意してください。


私の持っているガイドブックに紹介されていた「中華路夜市」に行ってみました。台中駅から北西へ1kmあたり
の中華路の、中正路交差点と民権路交差点の間の区間に、屋台がたくさん出ていました。が、屋台が出ている
のは往復4車線の道路の路肩側の車線で、内側の往復2車線はクルマが走っています。高雄の六合夜市のよう
に屋台が出ている間に歩行者天国となる訳ではありません。客の背中側をクルマが走るので、この屋台に列を
作って並ぶのはちょっと怖いです。観光客が散策を楽しめるような屋台街ではありませんでした。

中華路夜市



台中駅にほどちかい所にある継光商店街と交差して台中電子街があります。

台中電子街北ゲート


オーディオ店も少しありますが、ほとんどがパソコン店です。店はけっこう集っていますが、お客がさっぱり
集っていません。人ごとながら経営が成立つのか心配です。

台中電子街





台中滞在中の観光名所と食事については、下のページにまとめました。

・台中観光編台中食事編


三泊四日の台中の旅を終えた後、台北へ旅立ちました。高鐵に乗るかどうか迷いましたが、高鐵ですと台鐵台
中駅から下り普通電車で三駅目の新烏日駅に行き、そこで台鐵台中駅に徒歩で移動するので、乗換え時間も含
めると1時間半は掛ります。台鐵の特急「自強號」ですと台北駅まで約2時間です。乗換えなしの便利さを選
んで自強號に乗りました。台北までの指定席券は375元≒1000円でした。

自強號@台中駅ホーム


自強號車内



ところで、日本製振子式電車特急のタロコ號が東部幹線に導入されていますが、そのタロコ號が一日に二本、
花蓮から台北を通り越して台中まで運行されています。タロコ號の台中から台北までの所要時間は90分です。
これなら高鐵にも十分に対抗できます。台湾鐵路にはタロコ號の運行本数を将来的に増発する事を期待します。



「来た!見た!食った!」のトップ・ページに戻る



inserted by FC2 system