澳門歴史市街地区散策  2008年 4月 27日



マカオ滞在二日目は、世界遺産の建築群を見て回りました。マカオの世界遺産は「澳門歴史市街地区」とし
て登録されており、個々の教会建築が独立して登録されているのではありません。ヨーロッパに行けばもっ
と古い教会建築はいくらでもある訳で、中国の街並みの中にヨーロッパ風建築物が共存している事に価値が
あります。実際、漢字の看板の溢れる雑踏の中に突然として教会建築が現れるのは、不思議な感覚です。

まずは、京都酒店を出て南湾大馬路を南西方向へ歩き、ジョルジュ・アルバレス記念碑前を通り過ぎます。
中国に最初に到達したポルトガル人だそうです。


ジョルジュ・アルバレス記念碑
ジョルジュ・アルバレス記念碑


マカオ政庁(旧総督府)です。前回来た時は閉まっていたのですが、今回は室内に明かりが灯っており、現
役のお役所として使用されている事が判明しました。が、この建築物をオフィスとして使うのはあまりにも
勿体ない。ぜひ博物館として一般公開していただきたいと思います。


<マカオ政庁(旧総督府)1
<マカオ政庁(旧総督府)1


<マカオ政庁(旧総督府)2
<マカオ政庁(旧総督府)2


<マカオ政庁(旧総督府)3
<マカオ政庁(旧総督府)3


<マカオ政庁(旧総督府)の庭
<マカオ政庁(旧総督府)の庭



マカオ政庁の横の坂道を上ると世界遺産が軒を連ねた一角があり、それらを写真で紹介します。詳しい説明
マカオ観光局公式サイトに譲ります。


聖ローレンス教会
聖ローレンス教会


ドン・ペドロ5世劇場
ドン・ペドロ5世劇場


聖オーガスティン教会
聖オーガスティン教会


ロバート・ホー・トン図書館 旧館正面
ロバート・ホー・トン図書館 正面


図書館の奥には新館が建てられています。旧館と階段で連結され、面白い構造の建築物となっています。

ロバート・ホー・トン図書館 内部
ロバート・ホー・トン図書館 内部



民政総署は、新馬路を挟んでセナド広場と向かい合う位置にあります。夜も公開されており、夜景も一見の
価値有りです。「動画頁 マカオ編1」参照

民政総署 正面
民政総署 正面


民政総署 レリーフ
民政総署 レリーフ


民政総署 タイル
民政総署 タイル


民政総署 中庭昼景
民政総署 中庭昼景


民政総署 中庭夜景1
民政総署 中庭夜景1


民政総署 中庭夜景2
2


民政総署を出て新馬路を渡るとセナド広場です。


セナド広場
セナド広場


黄色いテントは相変わらずですが、その下にあったポスターは撤去されていました。だったらテントも撤去
してほしい。


郵政局
郵政局


郵政局とは、マカオの中央郵便局なのか?郵政省に相当する官庁なのか?もし前者なら一般人も入れる訳で、
次に行った時に確認したいと思います。


仁慈堂
仁慈堂


帰国してからガイド・ブックを読むと、2階には博物館があるそうで、中に入らなかった事が悔やまれます。
左手の路地は夜になるとライト・アップされています。路地の奥には仁慈堂の創建者、ドン・ベルキオール
・カルネイロの胸像があります。


仁慈堂横の路地
仁慈堂横の路地




セナド広場北西側の路地
セナド広場北西側の路地


セナド広場の北西側の路地を入ると商店や屋台の並ぶ雑然とした一角があります。その中に営地街市市政総
合大楼という名前の公設市場があり、フロア毎に分類されて肉屋、魚屋、八百屋が入居しています。フード
・コート(昔はここらで営業する屋台だったのでしょう)もありますので、庶民の味にチャレンジしたい方
は寄ってみてください。

営地街市市政総合大楼
営地街市市政総合大楼


肉屋のフロア
肉屋のフロア


小吃のフロア
小吃のフロア


セナド広場を取り囲む建物の中には、飲食店も何件もありますが、お勧めは、雲呑屋の黄枝記です。広場の
北西側に並ぶビルのどれかの一階にあります。


黄枝記外観
黄枝記外観


味もさる事ながら、店内の調度も落ち着いた雰囲気で好感が持てます。掛け軸に書いてあるのは漢詩の一節
かと思って読むと、「有銭最好食雲呑」(金があるなら雲呑を食うのが一番だ)、お茶目なご主人です。


黄枝記店内
黄枝記店内


注:掛軸と思ったのは対聯(左右で対になった書)の左側でした。右側の書は上の写真ではガラスに光が反
  射して良く読めないので、2009年末の再訪で写真に撮り直しました。左右合わせて翻訳しましたので、
  この対聯に関心のある方は「澳門(マカオ)その3 澳門食倒れ」をご覧下さい。


二日目の朝食で牛肉粥を食べました。三日目の朝食は、雲呑を食べましたが、写真を撮り忘れました。


牛肉粥
牛肉粥


さて、セナド広場からマカオ観光の白眉、聖パウロ天主堂跡への道順を紹介します。まず、セナド広場を奥
に進むと、広場は左に曲がり聖ドミニコ教会の前に出ます。マカオ観光局公式サイトによると、教会の前は
「聖ドミニコ広場」というそうですが、セナド広場と同じモザイク模様の石畳が続いているので、セナド広
場から別の広場へ移った気はしません。セナド広場を奥へ進むと聖ドミニコ教会があるという感じす。


聖ドミニコ教会
聖ドミニコ教会


聖ドミニコ教会に突き当たったら右に曲がり、モザイクの石畳の道を更に進みます。すると三重丸の描かれ
た分岐点に出ます。


三重丸
三重丸


ここで左に曲がり、道の中央に灰色の大きな長方形の石が敷かれた石畳の道を進みます。この灰色の石畳が
聖パウロ天主堂の参道である事を示しているようです。


石畳の参道1
石畳の参道1


参道を進むと途中で分岐点があり、そこに円形の石のベンチと道しるべがありますが、この道しるべの向き
は間違っていました。ネジがゆるんで違う方向へ動いてしまったようです。


道しるべ
道しるべ


「大三巴牌坊」が聖パウロ天主堂跡のファサード、「大炮台」はモンテの砦ですが、それらが同じ方向を示
しています。「大三巴牌坊」は正しいのですが、「大炮台」は時計回りに90度回転した方向が正解です。つ
まり、上の写真で向こう側へ伸びる上り坂を進むと、モンテの砦に辿り着きます。

注:方角的には90度回転させた方が正しいのですが、聖パウロ天主堂の裏手に澳門博物館の地下に通じるエ
  スカレーターの入口があります。この道しるべの地点からモンテの砦に行く場合には少し大回りになり
  ますが、エスカレーターを利用できて坂道を上る必要がない点は楽と言えば楽です。方向ではなくて道
  順という観点で言えば、この道しるべは間違いとは言えません。ところで「大三巴」の大は文字通り大
  きいという意味の形容詞でしょうが、「三巴」は「サン・パウロ」の音訳である事に今気付きました。


大三巴牌坊と大炮台?
大三巴牌坊と大炮台?


聖パウロ天主堂への参道は、道の両端にセナド広場と同じ白くて小さい石の石畳、中央に灰色の大きな石の
石畳が引かれています。モンテの砦に通じる坂道は全面が灰色の石畳です。


石畳の参道2
石畳の参道2


参道は右へカーブしてから緩やかな上り坂となり、2005年の訪問記でも紹介した鉅記餅家を通り過ぎると、
聖パウロ天主堂が見えてきます。天主堂への階段の前は、イエズス会記念広場という名称だそうです。


イエズス会記念広場
イエズス会記念広場


階段の前には北京オリンピックのマスコット・キャラが・・・世界遺産が台無し。(;。;)


聖パウロ天主堂前の階段
聖パウロ天主堂の階段


下の写真は、前回のマカオ訪問からの宿題だった聖パウロ天主堂ファサードの写真です。4000×3000ドット
の高画質ですので、IE右下隅の拡大ボタンで拡大して細部の彫刻を鑑賞してください。


聖パウロ天主堂ファサード(高解像度)
聖パウロ天主堂ファサード


ところで、日本のほとんどのガイド・ブックおよびマカオ観光局公式サイトでは、聖パウロ天主堂の名称が
「ポール」と英語読みになっています。なぜ旧ポルトガル領マカオのカトリック文化遺産の固有名詞を英語
読みするのでしょうか。これらのガイド・ブック出版社も、イタリア旅行のガイド・ブックでベネチアをベ
ニスと紹介するようなミスはしないと思うのですが。


聖パウロ天主堂跡地
聖パウロ天主堂跡地


天主堂の木造部分が建っていた場所は、写真のように整備されています。奥の建物は聖パウロ天主堂附設の
天主教芸術博物館です。この博物館の右手方向にモンテの砦のてっぺんにあるマカオ博物館へ通じるエスカ
レーターの入口があります。このエスカレーターを利用すると、自分の足で坂道を上る事なく楽にモンテの
砦へ出る事ができます。


マカオ博物館行きエスカレーターへの通路
マカオ博物館行きエスカレーターへの通路

マカオ博物館行きエスカレーター入口
マカオ博物館行きエスカレーター入口


聖パウロ天主堂ファサードの窓
聖パウロ天主堂ファサードの窓


2005年の訪問記の写真で紹介しているように、ファサードの裏側に取り付けられたテラスに登って、ファサー
ドの2階の窓から見える風景を覗くことができます。リスボア新館がギリギリのところで隠れています。あ
れが真ん中に来ていたら、この窓からの眺めも台無しになるところでした。


ナーチャ廟
ナーチャ廟


聖パウロ天主堂の隣に道教寺院のナーチャ廟があります。この寺院も世界遺産に登録されていますが、聖パ
ウロ天主堂の隣に道教寺院があって両者が共存してきた点に価値があるのであって、この廟より歴史のある
道教寺院は中国本土を捜せばいくらでもあるはずです。ところで、聖パウロ天主堂ファサードの裏に取り付
けられたテラスの床は金網ですので、スカートの女性は注意してください。


次はモンテの砦を紹介します。セナド広場から直接行くなら参道途中の道しるべの地点で右へ曲って坂道を
登るのが近道ですが、聖パウロ天主堂からモンテの砦へ行く場合は上で紹介したエスカレーターが便利です。
道しるべの地点から坂道を登ってモンテの砦に行った場合は、下の写真の入口に到着します。


モンテの砦の入口
モンテの砦の入口


砦の上は公園になっており、一角にはマカオ博物館があります。聖パウロ天主堂の裏からエスカレーターを
利用した場合はマカオ博物館の地階に入ります。館内のエスカレーターで一階に登って玄関から出ると、下
の写真の広場です。マカオ博物館を見学する場合は地階で入場券を買って見学順路を進みますが、エスカレー
ターの利用だけなら無料です。


マカオ博物館前の広場
マカオ博物館前の広場


早朝に行くと、町内のご婦人方が太極拳をしていました。


太極拳のグループ
太極拳のグループ


ご婦人方が写らないようアングルに注意してモンテの砦到着の証拠写真を撮りました。(^_^;


大砲
大砲


ところで、セナド広場付近を探検していて餃子専門店を見つけたので紹介します。セナド広場から聖パウロ
天主堂へ来る途中の三重丸の地点で右へ曲がり、板樟堂街を進んで右側の路地に入った突き当たりにある、
餃餃鎮です。foodidea(食在澳門)で「餃餃鎮」を検索すれば地図を表示してくれます。


餃餃鎮
餃餃鎮


板樟堂街をしばらく進んだら、右側の路地を一つ一つ覗いて行ってください。「餃餃鎮」の看板が見えたら、
その路地があなたの捜している路地です。板樟堂街のこの路地へ入る地点には「餃子城」という案内板が出
ていたと記憶しますが、「餃子城」は近所にある別の店なのか、「餃餃鎮」の改名前の旧店名なのか、今と
なっては確かめようがありません。

ここで二日目の夕食を食べたのですが、ご覧のように混んでいました。地元の人に人気があるのは美味い店
の証拠でしょう。


餃餃鎮店内
餃餃鎮店内




次は、セナド広場周辺の世界遺産を続けて紹介します。詳細はマカオ観光局公式サイトを参照してください。


大堂(主教座堂)
大堂(主教座堂)


盧家大屋
盧家大屋

セナド広場近くの路地裏にある豪商の屋敷「盧家大屋」が公開されています。見学は無料なので文句は言えま
せんが、同じく澳門歴史地区の世界遺産に指定されている鄭家大屋の方が、中国建築のお屋敷として見応えが
あると思います。動画はこちら


聖アントニオ教会
聖アントニオ教会


カーサ庭園



東方基金會會址
東方基金會會址


階段の踊り場の左端に猫がいます。


猫1
猫1


警戒しています。


猫2
猫2


こちらが低姿勢でいると、警戒心を解いたようです。


猫3
猫3


この愛嬌は野良ではなくて飼い猫でしょう。ここの職員さん達が飼っているのでしょうか。


猫4
猫4


また猫がいました。ここを「マカオ猫屋敷」と命名します。「動画頁 マカオ編2」参照




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