関西国際空港第2ターミナル 2013


2013年1月に関空第2ターミナル発着のピーチ航空を利用して台湾へ行って来ました。日本初のLCC専用ターミ
ナルという事で、従来の空港とは使い勝手が異なり戸惑う方もいると思うので、本ページで報告します。

まず、関空第2ターミナルは第2滑走路の脇にあります。JR及び南海の関西空港駅からは歩いて行けません。
駅の改札を出てから第一ターミナルとは反対方向のビルへ向い、その一階のバス停から無料のシャトル・バス
に乗ります。バスは約10分間隔、所要時間も約10分で、関西空港駅から最大20分は見ておく必要があります。

関西国際空港第2ターミナル国際線入口


無料シャトル・バスを降りた後、ターミナルへ入る前に帰りのリムジンバスの乗場を確認しました。

リムジンバス乗場


券売機


バス時刻表


今回の台湾旅行で乗る飛行機の帰国便は関空へ22:00に到着するのですが、神戸まで帰れる終電は関西空港駅
23:09発なので、もし飛行機の到着が1時間でも遅れたら替りのバスはあるのか確かめました。リムジン・バ
スの時刻表を見ると、神戸行きの最終は23時発。1時間遅れた場合は関空で夜を明かす事を覚悟して、ターミ
ナル・ビルへ入りました。


ロビー


国際線搭乗手続


自動チェックイン機


自宅のパソコンでプリント・アウトした予約票とパスポートをスキャナ(右の黒い機械)に読みとらせると、
プリンター(左の白い機械)から搭乗券が印刷されて出てきます。搭乗券はペラペラのレシートです。


チェックイン・カウンター


荷物を預ける(有料)お客は、従来通りチェックイン・カウンターで搭乗手続をします。


売店(出国手続前)


ロビーにもけっこう売店が揃っていました。7-11があるのは安心です。機内でパンを食べたい人はここで調達
しましょう。出国検査では液体は所持禁止なので、間違って飲物まで買わないように。


搭乗待合室


出国審査が終った客の搭乗待合室です。天井はまるで倉庫ですが、設備は遜色ありません。免税店や売店やレ
ストランがあります。免税店は日本から帰る外人観光客向けの店なので、これから出発する日本人客に関係す
るのは、売店の彩(IRODORI)です。土産物コーナーには北海道限定商品のはずのジャガポックルがありました。

売店(出国手続後)


土産物コーナー


医薬品


小物電器製品


書籍


飲料


機内で飲む飲料はここで調達しましたが、選択肢は少ないです。


飲料自販機


トイレの横の一角にも飲料の自販機がありました。こちらも品揃えは少ない。


レストラン


メニュー


レストランはきつねうどんが\650と目の玉が飛び出る値段です。安く旅行しようと思ってLCCに搭乗する客が
こんな割高な食事をするのかと思いましたが、おそらくこの店の狙いは帰国する外人観光客の方なのでしょう。
もう帰国するのなら日本円を持っていてもしょうがないですから。客の足下を見た商売です。

おにぎりとサンドイッチ


おにぎりは\190です。機内でおにぎりを食べたい人は、出国手続前のロビーの7-11で忘れずに買うように。


搭乗ゲートへの出口


通路


搭乗ゲート


搭乗ゲートまでの通路は空調がないそうです。夏の炎天下は蒸風呂でしょう。搭乗ゲートを出てから飛行機ま
では徒歩です。豪雨の日は最悪です。

搭乗


一路平安。


P.S.

台北便に搭乗した人のために桃園空港の帰国便の状況を紹介します。ピーチのチェック・イン・カウンターは
第2ターミナルの8番カウンターです。ピーチ航空の中国語名が「楽桃航空」だとは知りませんでした。







話は変りますが、ピーチ航空の搭乗券の購入には、表示価格とは別に支払手数料(\315)と空港使用料(\400)が
加算されます。「大阪から福岡まで2980円!安い!」と思ってホームページで予約すると、クレジット・カー
ドで支払う段階で価格が3695円になっています。





燃油サーチャージ料なら石油の価格が変動するので別途加算する理由は判りますが、手数料や空港使用料がコ
ロコロ変る訳がなく、別途加算とする必然性はありません。これは明らかに価格を安く見せかけて消費者を誤
認させる意図を持った不当表示です。これはピーチだけではなくジェットスター等のLCC業界全体の悪しき
商習慣です。国内旅行ではLCCは他の航空会社や鉄道と競合しており、消費者はそれらと価格を比較した上
で交通手段を選択しますが、少なくともスカイマークやJRはこんなこんな紛らわしいな事はしていません。
景品表示法の不当表示に該当するのではないかと思い、消費者庁のサイトを調べてみました。

消費者庁ホームページ不当な価格表示についての景品表示法上の考え方消費者向け電子商取引における表示についての景品表示法上の問題点と留意事項


上記文書「不当な価格表示についての景品表示法上の考え方」の3頁一行目に、次のように書いています。

(1)販売価格に関する表示については、次の表示が景品表示法上問題となる。
 ア 自己が供給する商品又は役務の販売価格について、実際の販売価格よりも著しく有利であると一般消費
者に誤認される表示

また、上記文書「消費者向け電子商取引における表示…」の2頁の下から5行目に次の文章があります。

 また、商品選択上の重要な情報について、事業者にとって有利な点を強調し不利な点を隠すような表示や、
表示しないことあるいは見づらくすることによって、商品・サービスの内容又は取引条件の重要な部分に関し
て一般消費者に誤認させるような場合についても、他の表示とあいまって景品表示法上の不当表示として問題
となることがある。


ピーチの価格表示で「2980円」を大きく表示しながら、支払手数料と空港使用料の記述は読めるか読めないか
の小さな文字で表示しているのは、「有利な点を強調し不利な点を…見づらくすること」に該当します。

景品表示法に違反する事例に気付いた場合の通報窓口を探すと、国民生活センターの消費者トラブルメール箱
がありました。「こんな納得いかない思いをした!」など実際に体験したトラブルをお知らせください。と、
書いてありますので、私同様、LCC業界の価格表示に納得いかない思いをした方はぜひ書込んでください。
「ひとつひとつの情報にはお答していませんが、寄せられた情報を基に調査・分析などを行っています。」と
の事なので、多くの苦情が来れば、LCC業界に正当な価格を表示するよう指導してくれるかもしれません。

国民生活センターの消費者トラブルメール箱


念のために申添えると、私はピーチ航空に恨みを持つ人間でもクレイマーでもありません。ピーチ航空には、
更に発展して関空中心の路線網を拡大して欲しいと願っています。しかし価格競争は正々堂々として頂きたい。
例えるなら、贔屓のサッカー・チームがダーティな試合をしたら、真のファンであればこそブーイングするよ
うなものです。



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