香港・中華三昧  2008年 5月 1日 〜 5月 4日




2008年5月1日、広州から九廣鐵路の特急に乗って香港に到着しました。ホテルで荷を降ろした後、近くのスー
パーへ買い出しへ行っていると、外からざわめきが聞こえてきました。何事かと思って店外へ出ると、デモ隊
が行進していました。革命でも反政府デモでもなくて、5月1日の労働節の行進でした。下の写真は、インドネ
シア人の出稼ぎ労働者のグループのようです。香港が国際都市だと実感します。デモの動画はこちらです。


労働節のデモ行進
労働節のデモ行進


今回の宿も、私が香港島の定宿と決めている南洋酒店です。


南洋酒店入口
南洋酒店入口


某ホテル予約サイトの最も安い価格で予約すると、2005年の時と同じく、またまた時代広場側の部屋に当たり
ました。こちら側の部屋の窓からは、海も山も見えないので、安い客はこちら側になるようです。


南洋酒店室内
南洋酒店室内


階は前回より低く、前回は見下ろす位置だった向かいの違法増築(そういうのを取締まる法律があればの話)
が、今回は見上げる位置になりました。


向かいのビルの違法増築
向かいのビルの違法増築


ショッピング・センターの時代廣場(タイムズ・スクエア)地下のスーパー・マーケットへ買い出しに行き
ます


時代廣場
時代廣場


南洋酒店と時代廣場の間に市場があります。


市場
市場


市場の中に、ビルの低層階に各種店舗を集めた公設市場があり、その3階はフード・コートになっています。


鵝頸熟食中心
鵝頸熟食中心


今回は食べる機会がありませんでした。次回は味見してみたいと思います。


鵝頸熟食中心内部
鵝頸熟食中心内部


市場の一角に魚屋の並ぶ通りがあると思っていたら、魚屋ではなく海鮮料理店でした。夜になるとテーブル
を道ばたに並べて、大にぎわいでした。海鮮料理店での注文は、材料と調理法と味付けを指定するので、難
易度が高いです。私は、まだチャレンジした事がありません。


海鮮料理店街
海鮮料理店街


市場の八百屋の店頭に「芥蘭」が積み上げられていました。後で紹介する汕頭栄興潮州菜館でも太湖海鮮城
でも、料理に出てきました。広東ではポピュラーな野菜なんでしょう。


八百屋の芥蘭
八百屋の芥蘭



夜になってからスター・フェリーで尖沙咀へ行き、スター・アベニューの空いた所に陣取って「幻彩詠香江
が始まるのを待ちます。


ヴィクトリア湾の夜景
ヴィクトリア湾の夜景


幻彩詠香江は毎晩8時に上演されます。全地球最大型燈光音楽会演だそうです。普段は、ネオンとレーザー
とサーチライトだけなんですが、特別な日には花火も打ち上げられるそうで、労働節の今日はその特別な日
ではないかと期待していたのですが、普通の日でした。一部始終をムービーに撮りましたが、ビクトリア湾
一面で繰り広げられる音と光の広がりが、小画面ではまったく伝わらず、かえって誤解させるかもしれない
ので、公開するのはやめます。2005年に撮影した花火付きの幻彩詠香江の動画は、「動画頁 香港編4」に
あります。


シンフォニー・オブ・ライツ1 ネオンの点滅
シンフォニー・オブ・ライツ1


シンフォニー・オブ・ライツ2 レーザー光線
シンフォニー・オブ・ライツ2


シンフォニー・オブ・ライツ3 サーチ・ライト
シンフォニー・オブ・ライツ3


幻彩詠香江が終わってから、広東路の糖朝本店へ夕食を食べに行きました。すると移転の張り紙が。


移転致しますた。
移転致しますた。


新店は、広東路を旧店から北へ100mほど歩いた所にありました。下は翌日の昼に撮った入口の写真です。


糖朝本店入口
糖朝本店入口


糖朝はスイーツが有名ですが、メニューの品揃えは本格的な広東料理店です。高島屋(の子会社のRTC)
が合弁で出店している日本各地の支店は、鼎泰豊もそうだけど、メニューの品揃えが少なすぎます。


糖朝店内
糖朝店内




茄子と肉の炒め
茄子と肉の炒め


野菜と肉の炒め
野菜と肉の炒め


同じような料理を頼んでしまいました。


蝦とカシューナッツ炒め
蝦とカシューナッツ炒め


腰果鶏丁がなかったので、腰果蝦仁を頼みました。


餡掛け炒飯
餡掛け炒飯


最後は餡掛け炒飯で締めました。香港初日の夕食はこれで終わり。デザートは杏仁味汁粉。


杏仁汁粉(蓮の実入り)
杏仁汁粉(蓮の実入り)




二日目の昼食は、銅鑼湾駅の北側の雑居ビルの中にある南翔饅頭店で食べました。2004年に上海へ行った時、
預園にある南翔饅頭店の本店へ行ったのですが、その時は長蛇の列で食べるのは諦めました。今回ようやく
南翔饅頭店の小籠包を賞味できました。


南翔饅頭店の入居するビル(銅鑼湾廣場一期)
南翔饅頭店の入居するビル


南翔饅頭店香港店入口
南翔饅頭店香港店入口


南翔饅頭店店内
南翔饅頭店店内


セットを選びました。小籠包を中心に、オカズと主食を数点の選択肢の中から選ぶ方式でした。主食の選択
肢の中から選んだ料理は、うるち米で作ったモチ(韓国料理のトックみたいな物)を具と炒めた料理でした。
デザートは、セット・メニューとは別に注文しました。外は揚げたてでパリパリの皮で、中は小豆アンです。


小籠包とオカズ
小籠包とオカズ


主食
主食


デザート
デザート



一度潮州料理を食べてみたいと思っていたところ、時代廣場と市場の間を通る高架道路の横手に下の写真の
店があったので、香港二日目の夕食はここで食べました。


汕頭栄興潮州菜館
汕頭栄興潮州菜館


潮州料理はぜんぜん知らないので、コース・メニューの一番安いやつを頼みました。


肉炒めと野菜炒め
XX


野菜炒めで使われている野菜は、市場の八百屋で見かけた「芥蘭」です。茎の歯ごたえはボリボリとして良い のですが、野菜そのものの味にそれほど特長はありません。


炒麺
炒麺


スープ
スープ


これはスープの出汁殻なのか具なのか。私は出汁殻と解釈して残しました。(^_^;


デザート
デザート


セットの中にもデザートは付いていたのですが、写真は別枠で注文したデザートです。正体は紅色を付けた
モチでした。タレは漢方薬っぽい薬味の入った醤油タレでした。なかなか素朴な味わいですが、広東点心の
技巧に比べると、物足りなさを感じます。

潮州料理は薄味で広東料理に近い系統だと思いますが、食材や調理技法は、よく言えば素朴、はっきり言え
ば能が無く、広東省の田舎料理的位置づけになると思います。


香港三日目の昼食は、尖沙咀の海沿いにある映月楼で飲茶をしました。


映月楼入口
映月楼入口


ビクトリア湾が見渡せる好立地。これは、客の少ない時間帯に行って窓際の席に座るべきです。


映月楼店内
映月楼店内


ここで、点心と飲茶の用語解説をします。点心とは、食事用に作られた本格的な料理に対して、間食用に作
られた軽い料理を総称した概念で、広東料理を始め、上海料理や北京料理にも、点心に相当する料理(小龍
包、葱油餅)があります。点心は塩味と甘味に大別され、後者は日本で言えばお菓子になります。中国料理
の分類で言えば、お寿司もおにぎりもおはぎも点心の一種となりますが、日本人にはおにぎりとおはぎを同
じグループに分類する発想はないですね。飲茶とは、仲間内で集まってお茶を飲みながら点心を食べ、ワイ
ワイガヤガヤと楽しく時を過ごす食事スタイルの事で、この需要の為に、広東料理では各種の点心が発達し
ています。特に香港では、英国統治の影響で西洋料理の技法を取り入れた点心もあり、バラエティーに富ん
でいます。

私が贔屓にしている神戸元町の群愛飲茶は、関西では唯一本物の香港式飲茶が味わえる店ですが、普通の香
港式飲茶はそこで味わっているので、映月楼では群愛飲茶にないめずらしい点心を選んで注文しました。


点心その1
点心その1


点心その2
点心その2


上の写真の左端の点心は「叉焼入りパイ」で、これは群愛飲茶でも味わえます。


香港三日目の尖沙咀散策の途中、漆咸道(チャタム・ロード)沿いにあるパイとタルトの専門店「批&撻」
で、おやつにエッグ・タルトを買いました。私がこの店の存在に気づいたのは、2003年秋に尖沙咀のホテル
に泊まった時で、それ以来つぶれる事なく営業を続けています。場所は、香港科学館方面から漆咸道を越え
てラマダ・ホテル方面に渡る陸橋を降りた所の、漆咸道沿いです。

この店のエッグ・タルトは、日本のコンビニの倍くらいの大きさでありながら、値段は5.5HK$≒77円という
安さです。九龍半島地区のホテルに泊まったら、夜食や朝食にお奨めします。パイやタルトを買うとプラス
ティックの小さいスプーンを付けてくれます。


批&撻 店舗
批&撻 店舗


批&撻 商品
批&撻 商品



香港三日目の夕食は、ガイドブックに紹介されていた海鮮料理&広東料理の太湖海鮮城で食べました。


太湖海鮮城入口
太湖海鮮城入口


入口の水槽に謎の海洋生物が。


謎の海洋生物
謎の海洋生物


この店の水槽では、この生物を横から観察できるので、貝の一種と判りましたが、以前、別の海鮮料理店で
この生物を見た時は、床に置かれた生け簀にびっしりと並ぶこの貝を上から観察したので、見えるのは水管
部分だけで、「謎の海洋生物」としか言いようがありませんでした。帰国してから調べたところ、この生物
の正体が分かりました。アメリカナミ貝と言い、日本ではミルクイ貝の代用品として流通しているそうです。


太湖海鮮城店内
太湖海鮮城店内


店内に入るとアワビを食べている客が目に入りました。思ったより高級そう。メニューを開くと、やはり私
の想定していたレベルより一ランク上の店でした。


玉米魚翅湯
玉米魚翅湯


腰果鶏丁
腰果鶏丁


炒青菜
炒青菜


滑蛋牛肉
滑蛋牛肉


炒飯
炒飯


今にして思えば、せっかく香港まで行ったのだから奮発してアワビのステーキを注文すべきでした。


さて、紹介が遅れましたが、香港滞在中の朝食は、ホテルから北へちょっと歩いた所にあるお粥屋さんの
「知粥嘗楽」でお粥を食べました。「粥を知り、楽を嘗める」とは、なかなか趣きのある店名です。

知粥嘗楽
知粥嘗楽


香港四日目の帰国日の朝のお粥は、豚の血を固めた食材(名前は忘れた)が具に入った猪紅粥を食べました。
に、苦い。これは失敗。具は避けてお粥だけ食べました。


猪紅粥と腸粉
猪紅粥と腸粉


ホテルを出て南へ歩くと、高架道路の下にトラムの停留所があります。これに乗って香港駅へ向かう場合は、
トラムの行き先に注意してください。西行き、つまりケネディー・タウンや上環へ向かうトラムに乗らねば
なりません。


トラム乗場
トラム乗場










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