香港、長洲島  2006年 8月 17日〜20日


4回目となる今回の香港旅行で選んだ目的地は、海水浴場と漁業の島、長洲島です。香港島の西にある大きな
島、大嶼山(山が付きますが島の名前です)の南東にある小さな島です。この島も香港での名称は「長洲」で、
「島」は付きませんが、日本人には山口県の長州と紛らわしいので、本ページでは「長洲島」と表記します。

まず、島の中心部分の写真を紹介します。長洲島の地形を一言で説明すると、2つの岩山とそれを結ぶ細長い
砂州、です。人家は砂州の部分に密集しており、砂州のこちら側(東側)は海水浴場で、あちら側は漁港とフェ
リー乗り場があります。島には、救急車などの緊急車両と工事車両以外にクルマはなく、交通手段は自転車と
徒歩のみです。

香港の地図サイト「黄頁地図」を開くと香港全体の地図が表示されますので、くわしい位置を知りたい方は参
考にしてください。


長洲市街全景
長洲市街全景


長洲島行きの船は、中環(セントラル)のフェリー・ターミナルから出ています。地下鉄の中環駅を降りて、
国際金融センター・ビルを海側へ回り込んでビクトリア湾に出ると、離島行きフェリーの埠頭が並んでいます。
5番埠頭が長洲島行き乗り場です。

新世界第一渡輪(ファースト・フェリー)のウェブ・サイトのトップ・ページにある「長洲風光短片」をク
リックすると、長洲島観光案内のムービーがスタートします。興味のある方はご参照ください。


長洲島行きフェリー乗り場
長洲島行きフェリー乗り場


料金HK$22.2(日曜日はHK$32)の高速艇と、HK$11.3の通常船があり、それぞれ1時間に1本あります。所要時
間は、高速艇で30分、通常船で1時間です。私は、往路は高速艇、復路は通常船に乗りました。


高速艇船内
高速艇船内


私が乗ったのは土曜日の昼でしたが、ごらんの通り空いていました。


出航
出航


出航した船から中環のフェリー・ターミナルを撮りました。写真右端にちょっと写っているビルが香港で一番
高いビルである国際金融センター・ビルです。中環のフェリー・ターミナルへ行くときは、このビルを目印に
してください。


中環の埋立工事 完成予想図
中環の埋立工事 完成予想図


中環のスター・フェリー乗り場から湾仔の香港会議展覧中心にかけて埋立工事中です。工事現場の塀に完成予
想図が掲示してありました。図で左端の高いビルが国際金融センター・ビルで、その海側にフェリー・ターミ
ナルが並んでいます。
以前読んだ新聞記事によると、埋立地の売却益は香港政府の収入になるので、政府は積極的に埋立事業を進め
ており、この工事と平行して、旧啓徳空港跡地付近も埋立工事をするそうです。この調子で埋立工事を続ける
と、ビクトリア湾は全部埋め立てられて、香港島は香港半島になるかも。



高速艇だとたったの30分で長洲島へ到着しました。

長洲島の漁港
長洲島の漁港

長洲島の港の一角にフェリー乗り場がありますが、港の大部分は漁船が連なっています。


長洲島の遊歩道
長洲島の遊歩道


岸壁に沿って歩くと、海水浴場っぽい店が並んでいますが、岸壁の左側は漁船の群れです。


長洲島のビーチ
長洲島のビーチ


ビキニ・ギャルを求めて、砂州の反対側にあるビーチへ出ました。が、ビキニ・ギャルどころか誰もおらへん。


長洲島のギャル
長洲島のギャル


とりあえず、人の泳いでいるところの方へ歩いていくと、ギャルが二人やってきました。ヒュー、ヒュー。


長洲島の海水浴客
長洲島の海水浴客


家族連ればかりです。ビキニ・ギャルは諦めて、小山の向こうにあるはずの長洲島最東端の岬を目指しました。


長洲島の市街
長洲島の市街


岩山の中腹で長洲島市街を振り返りました。これでも人口は4万人だそうです。左下に見える丸い構造物は、
長洲島相撲愛好会の練習場?


長洲島のヘリポート
長洲島のヘリポート


ヘリポートでした。急病人が出たようで、やがて救急車がやって来ました。


長洲島の花瓶石
長洲島の花瓶石


ガイド・ブックによると花瓶石だそうです。長洲島の最東端は、さらに南へ200mほどのところが岬なのですが、
8月の日中ゆえ気力体力の限界となり、ここで引き返して市街地へ戻りました。


長洲島の観音堂
長洲島の観音堂


山中には観音様を祀るお堂があります。海水浴だけでなく、ハイキング・コースとしても楽しめます。


長洲島の市街地
長洲島の市街地


砂州の部分は平坦ですが、市街地も南の方だと岩山部分にさしかかり、坂の街となります。


長洲島の商店街1
長洲島の商店街1


長洲島の商店街2
長洲島の商店街2


このあたりの店は海水浴客目当てではなく、島民向けの商売をしているようです。適度な寂れ具合に風情を感
じます。


長洲島のマンション
長洲島のマンション


再び、西側の岸壁へ出てきました。この道を進むとフェリー乗り場に戻ります。右側に並ぶ商店の上は、一般
住宅のようです。この島に住んで香港島へ通勤するサラリーマンもいるかもしれません。


さらば長洲島
さらば長洲島


帰路は高速艇ではなく、通常船に乗りました。高速艇の場合は窓を開ける事ができませんが、通常船では最後
尾のデッキに出て潮風にあたる事ができます。

中環まで高速艇で30分という立地のよさ。そこそこの商店街があり、日曜日ともなれば(たぶん)ビキニ・ギャ
ルが闊歩する、この島が気に入りました。一生住むとなると飽きるけど、1年ぐらいなら住んでみたいです。
広東語が出来ればの話ですが。



話は前後しますが、今回の香港旅行で選んだホテルは、銅羅湾(コーズウェイ・ベイ)地区の南洋酒店(サウ
ス・パシフィック・ホテル)
です。ちなみに、普通話(標準北京語)でホテルは「飯店」ですが、広東語では
「酒店」となるようです。香港で○○酒店という看板をを見かけたら、それはホテルです。けっして飲み屋で
はありませんのでご注意を。

私は、2回目の香港旅行までは九龍半島側のホテルに泊まり、3回目の旅で初めて香港島側のホテルに泊った
のですが不便な立地が不満で、次に香港島に来た時には繁華街に立地するホテルに泊まりたいと思ってホテル
を物色しました。そして目星を付けておいたのがこのホテルです。巨大ショッピング・センターの「時代広場
(タイムズ・スクエア)」まで徒歩5分で、10分も歩けば銅羅湾の繁華街という好立地です。


南洋酒店入口
南洋酒店入口


このホテルの建物は円筒形をしており、各フロアは、周囲に客室、中心部にエレベータやスタッフ・ルームを
配置しています。つまり、全客室が外に面しているのです。ベトナムで泊まったマジェスティック・ホテルの
ように、窓を開けたら塀だったというようなハズレの部屋はありません。ただ、低層階の客室では眺望は期待
できないでしょうが。


南洋酒店外観
南洋酒店外観


南洋酒店室内
南洋酒店室内


私が泊まった部屋は22階の東側で、眺望は抜群でした。惜しむらくは海が見えない事ですが、ネット予約で
一泊US$70の格安料金だったので、窓のある部屋だっただけでも御の字です。このホテルは、香港島に泊まる時
の定宿に決定!


南洋酒店室内からの眺め
南洋酒店室内からの眺め


明らかに違法増築ですな。そういう事を取り締まる法律があればの話ですが。この違法建築物の向こうに見え
ているのが時代広場(タイムズ・スクエア)です。このホテルと時代広場の間には公設市場があり、香港庶民
の熱気を肌で感じる事ができます。


市場の魚屋
市場の魚屋


市場の魚屋の店先ですが、関西方式の陳列です。この魚屋だけがたまたまなのか、香港の魚屋全てが関西方式
なのか、次回の香港旅行では注意して見るつもりです。この魚屋の陳列を見て思ったのですが、魚を縦に並べ
ると値札が全て奥側、つまり店員の手元に来るので、値段を臨機応変に変更する事ができます。香港人も関西
人も、商売の合理性を追求した結果として、同じ結論に達したのではないでしょうか。魚を横に並べる関東人
は形式主義者?


天気予報
天気予報


ホテルのサービスで配られた英字新聞の天気予報欄です。赤道直下のクアラルンプールやシンガポールより香
港・台北の方が暑いのです。東京もクアラルンプールやシンガポールより暑いです。日本の夏は熱帯だ!



香港で食べた物をまとめて紹介します。

蛋撻
蛋撻


ダンターッです。蛋はタマゴの意味、撻はタルトの音訳で、エッグ・タルトの意味です。元はポルトガルのお
菓子で、香港にはマカオ経由で伝来したようです。ちなみに、日本語の「蛋白質」はタマゴの白身の物質とい
う意味ですが、「蛋」がタマゴの意味である事は、国語教師をやっている友人も知りませんでした。1個たっ
たのHK$2.5≒38円!日本のコンビニではもっと小さいやつが100円以上もします。世間はデフレ、デフレと騒い
でいますが、日本の物価はまだまだ高すぎます。物価の正常化すなわち「国際価格への収斂」をデフレと呼ぶ
なら、昨今のデフレは起こるべくして起きた現象であり、日本のデフレはまだまだ続くと思います。


牛肉粥と炒麺
牛肉粥と炒麺


魚片粥と煎蘿蔔ガオ
魚片粥と煎蘿蔔ガオ


ホテルの近くにお粥屋さんがあるので、朝食はお粥を食べました。台湾のお粥は日本と同じで味を付けません
が、香港のお粥は味付きなので、濃厚米スープという感じです。牛肉粥と一緒に頼んだ炒麺は、なんとソース
味。つまり日本のヤキソバに極めて近い食品ですが、具はなくて、まずかったです。蘿蔔ガオは広東料理の代
表的点心で、日本では大根もちと呼ばれています。


池記雲呑麺世家の雲呑
池記雲呑麺世家の雲呑


池記雲呑麺世家の豆花
池記雲呑麺世家の豆花


時代広場の向かいにある有名店で雲呑と豆花を食べました。この店は食事時はいつも行列で、深夜近くになっ
て空いている時を見計らって入店しました。雲呑は写真の通り、具がたっぷり入っています。豆花は、簡単に
言えば絹ごし豆腐に砂糖シロップを掛けていただくデザートです。帰国してからスーパーで買った絹ごし豆腐
に砂糖を掛けて食してみましたが、日本の絹ごし豆腐には微かながら苦みがあり、豆花の味にはなりませんで
した。


滑蛋蝦仁飯と東坡肉と炒青菜
滑蛋蝦仁飯と東坡肉と炒青菜


ホテルの近くの大衆向け中華料理店で上記の品を食べました。こういうどこにでもある店でも本格的広東料理
(東坡肉は杭州料理)の味が楽しめます。店の親父さんは、私の北京語読みの料理名でもメモを取っているの
で、北京語が出来ると思い、「この店何時閉店」(這家店畿点関門)と聞いたのですが通じませんでした。近
くに座っていた北京語の分かる客が通訳してくれると、指を4本指し示しました。午前4時まで営業している
ようです。この親父さん、料理名だけは北京語を解するのか。


許して下さい。
許して下さい。


青菜の芯とご飯は食べ切れませんでした。


多芒西米撈
多芒西米撈


デザート専門チェーン店「許留山」で、多芒西米撈(後ろのメニューの写真の一番上)を頼みました。多芒
(たっぷりマンゴー)と銘打ってありますが、メニューの写真と比べると、ちょっと少ないのではないでしょ
うか。西米の意味が分からず、何が入ってくるのかちょっと心配でしたが、タピオカの事でした。




最後に、旺角の上海街で見かけた謎の店を報告します。

上海街の謎の店「夜猫」
上海街の謎の店「夜猫」


「鬼妹」と「いちつレやりませ」と言われてもなぁ。(^_^; この写真を撮った後、この店から露出度の高い
服装の小姐が出てきて雑踏の中へ消えて行きました。千載一遇のシャッター・チャンスを逃したかも。なお、
写真右端に写っている人は通行人で、この店とは関係ありません。





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