中国 杭州  2009年 4月 30日 〜 5月 4日



注:2010年10月26日に上海−杭州を結ぶ最高時速350kmの高速鉄道新線が開通しましたが、本ページで紹介
  しているのは、海外から技術導入した新型車両を上海−杭州間の在来線に投入した特急「和諧号」です。


特急「和諧号」で上海へ

今回の旅行は、4月30日に杭州に到着して4泊し、5月4日に陸路で上海へ移動する日程でした。30日に杭州に
到着してホテルで荷を降ろした後、まず杭州駅へ向かいました。目的は、上海行き特急の切符の購入です。


杭州駅全景
杭州駅全景


2004年の日帰り旅行以来5年ぶりに訪れてみると、駅舎が新築されていました。駅前広場はまだ建設工事中
で、駅舎の全体像を納められる位置から写真を撮る事ができませんでしたが、なかなか斬新なデザインです。
真ん中に空けられた空間は、風水思想でそこに流れる気を遮らない為?(ではないと思うが…)


杭州駅北側
杭州駅北側


駅舎全体像の写真で左側が方角としては北側になります。切符売り場は二階の北側と南側に2カ所あります。
が、二つの切符売り場は左右対称ではなく、規模は南側の方がはるかに大きいです。上の写真は北側の切符
売り場付近を地面から撮ったもので、切符売り場はケンタッキーの赤い看板(KFC)の下あたりです。


北側券売所
北券売所


北側券売所窓口
北券売所窓口


南側券売所
南券売所


南側券売所窓口
南券売所窓口


行列は北側の方が短かったので、北側の窓口に並びました。上海行き特急「和諧号」の運賃は、一等席が64
元、二等席が54元です。二等席といっても座席が固い訳ではなく、座席が4列か5列かの違いで、新幹線の
普通車とグリーン車の違いと同じです。たった10元差でグリーン車なので、私は迷わず一等席の切符を買い
ました。


一般客用改札口
一般客用改札口


改札口は二階の中央にあります。中国の列車の搭乗手順は日本とはまったく異なり、航空機に近いです。ま
ず乗客は切符を買ったからと言って、何時でも改札口の中に入れる訳ではなく、改札口を通れるのは発車の
二時間前から5分前までです。そして、改札口を通ったからと言って自由にホームへ行ける訳ではなく、待
合室で列車毎に列を作って列車の到着を待ち、発車の15分くらい前にその列車の乗客はホームへ降りる事が
許され、列車に乗り込みます。改札口を通ると手荷物のX線検査があるのも、国内線航空機と同じです。


軟席(一等席)専用待合室入口
軟座(一等席)専用待合室入口


一階には軟席(一等席)乗客専用の改札口と待合室があります。5年前の日帰り旅行の時は、旧駅舎の軟席
待合室を利用しましたが、上海行き特急「和諧号」の乗客には、別に専用の改札口と待合室(第五候車室)が
用意されていました。待合室は二階と三階に別れ、三階には売店があります。ホームへ向かう通路は二階に
あるので、ゆったり待つなら三階、乗車をいそぐなら二階で待てばよいです。


第五待合室入口(上海行き特急電車専用)
第五待合室入口(上海行き特急電車専用)


第五待合室二階
第五待合室二階


第五待合室三階
第五待合室三階


乗車開始
乗車開始


ホームへの扉が開かれ、いよいよ乗車開始です。上の写真で扉の電光掲示板に表示されている「D5660次開
往上海南 開始検票 請在7乗車」の意味を説明しておきます。「D5660次」は列車番号で、「次」は物事を
数える時の量詞(日本語では数詞)で、日本語で「第三次南極越冬隊」とかの「次」です。「D5660次」は
日本語で言えば「D5660号」のニュアンスでしょう。「D5660は次発か」と勘違いしないでください。
「開往上海南」は「上海南行き」、「開始検票」は「改札を開始」、「請在7上車」は「7番ホームで乗車
してください」という意味です。


プラットホームへの通路
プラットホームへの通路


沢山並ぶプラットホームの上を渡る長い廊下を進みます。写真で右側はプラットホームへ降りる階段ですが、
7番ホームはまだまだ先です。では、通路の左側に並ぶドアは…


一般客用待合室
一般客用待合室


和諧号以外の普通の長距離列車の硬席(二等席)乗客用の待合室です。小学校の体育館くらいの広さはあり
ますが、十何輌編成の長距離列車の硬席の全乗客がそれぞれ大きな荷物を持ってこのスペースに1時間以上
も並んで待っている事を想像すると、私は中国の長距離列車の硬席に乗る気力体力はありません。


プラットホームへの階段
プラットホームへの階段


プラットホーム
プラットホーム


上海行き特急電車「和諧号」
上海行き特急電車「和諧号」


和諧号先頭車両
和諧号先頭車両


上海−杭州間に投入されている和諧号の車輌は、CRH1型でした。


和諧号一等席車内
和諧号一等席車内


CRH1型の座席配置は欧州式で座席の方向は固定されており、各車輌毎に対称に配置されています。つまり、
半分の乗客は進行方向に背中を向けて座る事になります。


着席
着席


対称軸の座席にはテーブルが用意されていました。私の座席はテーブル席の進行方向向きの窓側でした。(^^)V


時速170km
時速170km


最高時速は170km。約1時間20分で上海南駅に到着です。


車窓の風景1
車窓の風景1


車窓の風景2
車窓の風景2


車窓の風景3
車窓の風景3


一等席のシート
一等席のシート


乗客が降りた後の一等席のシートを撮影してから、上海南駅のホームに降り立ちました。


上海南駅プラットホーム
上海南駅プラットホーム


上海南駅には地下鉄も接続しているので、市内中心部へも楽にアクセスできます。たった5年で便利になった
ものです。


注:冒頭でも紹介したように高速新線「滬杭線」が開通し、杭州と上海を最短45分で結ぶそうです。発着駅は、
  上海側は虹橋駅、杭州側は暫定的に杭州駅でいずれ杭州東駅となるそうです。虹橋駅も杭州東駅も市の中
  心部からは離れているので、上海と杭州のホテルからホテルへの所要時間で考えれば、在来線の和諧号を
  利用する価値はあるかもしれません。


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